長年、豊竹咲大夫さんの支援制作についてさまざまなサポートをさせていただきましたが、襲名披露という場にふさわしく、歴史を振り返り、未来のために「志」をつなぐお仕事でした。制作には豊竹一家の技芸員さんもご協力いただきました。『でんでん虫』は写真を増強し、判型を大きくして見やすくまた写真が映えるよう整えました。文字・書体についても、読みやすさに配慮。手触りやページめくりの良い製本も大変好評いただきました。

一方、パンフレットの方は、より手軽に綱太夫のあゆみが振り返られるよう、簡易版で『でんでん虫』と合わせてお楽しみいただけるようカジュアルな形に。漫画を入れるなど、当時の様相もわかりやすく解説しました。

「大阪相撲」などのパンフレットは、文楽公演に合わせて制作。さまざまな関係機関への取材、調査により、写真や図解を多用して時代背景をできるだけわかりやすく解説。シリーズでさまざまな解説パンフレットを発行し、文楽座などに設置され、観客の皆様向けに支援企業が出資して無償配布されました。